看護師のスキルアップ 社会貢献

社会貢献力のある看護師とスキルアップ

看護師のための資格取得

看護師そのものが立派な資格ですが、日常業務の中でスキルアップや専門知識を深めるために、役立つ資格を取得すれば自信がつくでしょう。訪問介護ステーションで働くなら、介護福祉士の資格を取得しておくと、より役に立ち信頼も増します。産婦人科で働くためには助産師の資格が必要になります。4年制の看護大学で看護師と助産師の国家試験を受験できるところもありますが、看護師の資格を取得したあとに助産養成所で学ぶことになります。いまのところ、助産師は女性のみの資格になっています。乳児から高齢者まで、あらゆる世代の健康管理するためには、保健師の資格が有利になります。保健師も看護師の資格を有していることが受験条件となるので、看護師のスキルアップになります。

 

年々増え続ける糖尿病患者をケアするために、透析療法指導看護師の存在があります。透析室で働く看護師は必須なので、転職に有利で、異動にも対応できます。

 

日本ではまだあまり行なわれていない臓器移植の分野は、今後ますますニーズが高まる傾向にあります。海外の医療ドラマでお馴染みの臓器移植コーディネーター資格は、大病院で働いている看護師なら取得しておいて損はないでしょう。企業で産業看護師として働いている人は、サラリーマンやOLに人気のあるサプリメントについて専門知識を深めておくと、飲み合わせや効能をアドバイスすることができます。自分自身や同僚看護師の健康維持にも役立つサプリメントコーディネーターは、通信教育で学べるので、空き時間に勉強することができます。

 

専門資格が必要なわけではありませんが、一般病院とは異なる美容系の看護師(美容皮膚科や美容外科)の仕事も、お給料の面や勤務形態の良さで人気がありますね。

認定看護師とは、高度な看護技術と知識を身につけた特定分野の看護師のことをいいます。年1回行なわれる試験に合格すると、認定看護師として5年間登録されます。認定看護の分野は、がん分野の看護では「がん化学療法」「がん性疼痛」「乳がん看護」「ホスピスケア」があり、救命分野の看護では「救急看護」「重症集中ケア」、新生児や小児分野の看護では「新生児集中ケア」「小児救急」、介護分野の看護では「認知症高齢者看護」「訪問看護」、腎臓・糖尿の分野では「糖尿病看護」「透析看護」が認定看護師として認定されています。

 

その他の看護分野は、「手術」「不妊」「摂食・嚥下障害」「感染管理」「創傷・オストミー・失禁」とされています。認定看護師とは、これらの分野のスペシャリストということになります。看護師の資格を有していることが条件となりますが、保健師と助産師の資格を持つ人も目指すことができます。認定を受けるための受験資格は、看護師としての実務経験が5年以上で、尚且つ、上記のいずれかの特定分野で3年以上の経験が必要とされています。また、認定看護師の養成機関で6ヶ月以上の教育を受けなければならないので、働きながら目指すことになります。時間と体力との戦いになることは目に見えていますが、バックアップ体制のある病院もあります。認定看護師を目指すために、バックアップ体制のある病院に転職することも手です。看護師として5年も経験すれば、さらにスキルアップしたくなることでしょう。ほとんどの場合、認定看護師になれば職位が上がります。後から入ってくる後輩にも引けを取らないように、早い段階から自分の得意分野に出会えればラッキーですね。

認定看護師は特定の分野に熟練した技術と看護知識を有している人をいいますが、専門看護師は、個人、家族、集団において高い水準で看護ケアができる看護師をいいます。

 

認定看護師と同様に、実務経験が5年以上で、うち専門分野において3年以上の経験が受験条件になります。認定看護師と専門看護師の違いは微妙で難しい部分ですが、専門看護師は患者本人とその家族、地域医療との「調整」の役割を担います。認定看護師が医療現場にのみ従事する技術者であるのに対して、専門看護師は様々な人々の看護ケアと福祉を担当することになります。また、専門看護師は専門分野に特化した看護師であるため、ほとんど異動がありません。途中で他の科に興味を持っても、なかなか異動できなくなるので、専門看護師を目指すときは自分の専門分野を慎重に見極める必要があります。

 

現在、専門看護は10分野ありますが医療の進歩によって、今後ますます増えていくことでしょう。専門看護師として登録をされている看護師は、まだ700人前後の狭き門だといえます。その中で、がん専門分野の専門看護が最も多く、次いで精神分野の看護、重症疾患分野の看護となっています。核家族化と急速な高齢化社会において重要になる「家族支援分野」の専門看護師の数がまだまだ極端に少ない状況にあります。家族の介護や看護をしたくても、仕事や家庭の事情で両立できない患者家族の悩みは大きいものです。そんな場合、地域福祉との連携が必要不可欠となるので、家族支援分野の専門看護師のニーズは高まっています。

健康管理が病気予防であることは基本ですが、病中病後の患者の栄養管理を専門に行なって適切なアドバイスをするのが「栄養サポートチーム専門療士」の資格です。
これから、ますます増えることが予想される在宅療養の分野で特に役立つ資格といえます。

 

サポートチームというからには、看護師だけではなく、薬剤師や栄養士、臨床検査技師、歯科衛生士の資格を有す人は受験することが出来ます。医療センターのような大病院でチームを構成していることが多いのが特徴ですが、メンバーの大半が看護師であることから、看護師のスキルアップに適した資格なのです。栄養管理といっても、相手は患者になるので、病状や症状によって、必要な栄養量は個々に異なります。また、栄養点滴など摂取経路も異なるため、専門知識を学ぶ必要があります。栄養サポートチーム専門療士を目指したい人のために、臨床実地修練施設として認定されている病院で研修を受けることができます。

 

入院中は患者を直接管理することが出来ますが、退院後の栄養管理までは目が行き届きません。むしろ、退院後の管理が重要になるケースが多くあります。例えば、特定の食物を食べてはいけない病気の患者の場合、退院した途端に、開放感からその食物を口にしてしまい病状を繰り返すことが考えられます。これらを退院前に患者本人と家族に説明・説得するコミュニケーション能力も求められます。医師や栄養士など、別の部署のスタッフと共にチームを組むことから、様々な視点から患者をサポートすることが出来るようになるため、看護師から注目されている資格の一つです。

がん看護専門看護師とは、現在10分野ある専門看護師の中の一つで、最も登録者が多い分野です。取得しやすいのではなく、日本人の死因の上位が「がん」になってから注目されるようになりました。がん病棟で勤務している看護師はもちろん、これから看護師になろうと思っている人全てに注目されています。

 

日々、日本の医療技術は向上しており、癌も治る時代になりつつありますが、長年、延命治療を受けながら自分はいつ死ぬのだろうという恐怖や不安と戦っている患者もたくさん存在します。命の期限は患者本人だけではなく、周りの家族にも重くのしかかる問題です。余命を宣言されている場合も、そうでない場合も癌と向き合う家族にとっては大変な精神的負担です。それを最後まで支えるのが、がん看護専門看護師なのです。

 

多くは、治療とともに緩和ケアを行なうチームに所属して看護を行います。病気からくる傷みはもちろん、「なぜ、自分が」という社会的な怒りも全て受け入れなければなりません。そんな患者の病室には行きにくいものですが、薬の調整や精神的ケアを工夫して、看護師達へ指導するリーダー的な役割を担います。延命を拒む患者もいれば、薬の投与を拒む患者もいるので、なぜ拒むのかダイレクトに耳を傾け、患者それぞれのサポートをしていきます。また、子供(15歳以下)のがん患者への告知や治療方法の説明は困難を極めます。がん看護専門看護師は、何が起きても動揺せず冷静に対応することが出来なくてはなりません。

家族支援専門看護師とは、2008年に認定された専門看護師の10分野の一つで最も新しいものです。患者だけではなく、看病をする家族のケアまでを行なう大変神経をつかう任務です。入院中は患者の身の回りのケアは看護師がサポートしていますが、家族としては申し訳ない気持ちから、毎日病室に通って世話を焼きます。入院して日が浅いうちは気力体力ともに十分ですが、入院が長引いてくれば肉体的にも精神的にも負担がかかってきます。

 

そんな姿を見ている患者本人は、たとえ家族といえども迷惑をかけていると感じるようになり、双方にギクシャクした空気が流れてしまうことがあります。患者が突然ワガママになったというのは、こういった状況からくるものが多いと考えられています。家族支援専門看護師は、常日頃から患者と家族間の様子や変化を見守る役割があります。なかなか病状が改善されなければ、治療方針について疑問を抱く家族も現れるので、再度の病状説明や治療方針の変更など、医師との橋渡しを行なっていきます。

 

退院後、在宅療養に切替わった場合は、家族が看護ケアを担うことになり、床ずれや身体拭き、排泄のアドバイスを行いながら、共倒れにならないようにサポートします。今後、訪問看護において、特にニーズが高まる家族支援専門看護師は、まだまだ認定者が少なく全く追いついてないのが現状です。働きながら専門看護師を目指すことは大変なことですが、人のために尽くす仕事に誇りを持ち続けるために、チャレンジしていく看護師も増えていくでしょう。