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産業看護師とは、企業の医務室で働く看護師のことをいいます。多くの雇用形態は派遣社員となりますが、医務室のある大きな企業での就業がほとんどなので、希望する人も多くいます。しかし現状は、滅多に求人を目にすることがないレア求人となっています。
また、産業看護師として働くためには、日本産業衛生学会産業看護部会の規定にある要件を満たしている必要があり、なかなか難しい職種といえます。産業看護師として登録できても、様々な研修を受けながらステップアップすることが求められ、5年毎の更新制となっています。産業看護師として、一人で医務室に勤務することが多く、先輩からフォローして貰うことは出来ないので、全て自己完結する能力が求められます。企業で働く社員の健康管理がメインになりますが、身体の病気だけではなく心のケアも大きな仕事の一つです。
むしろ、風邪などの疾病で医務室を訪れる人よりも、精神的な悩みを抱えている社員が多くいます。精神的な疲労は、重症化すると鬱病を引き起こしてしまいます。休職や退職に追い込まれる社員が後を立たず、最悪の場合は自殺をしてしまう人もいます。外部の精神科を受診するより、内部事情を知る企業内の産業看護師に相談をすれば、原因の特定も早く関係部署と連携をとることができます。相手のストレスに耳を傾けなければならず、何度も同じ相談をされれば看護師自身のストレスにもなります。相談に訪れた社員から、上司や同僚の愚痴を聞かされることもありますが、批判の対象になった人を「あの課長はこうゆう人なんだ」などと思い込んで色眼鏡で見ることは許されません。全ての社員に公平に対応する能力が求められるのです。
看護師そのものが立派な資格ですが、日常業務の中でスキルアップや専門知識を深めるために、役立つ資格を取得すれば自信がつくでしょう。訪問介護ステーションで働くなら、介護福祉士の資格を取得しておくと、より役に立ち信頼も増します。産婦人科で働くためには助産師の資格が必要になります。4年制の看護大学で看護師と助産師の国家試験を受験できるところもありますが、看護師の資格を取得したあとに助産養成所で学ぶことになります。いまのところ、助産師は女性のみの資格になっています。乳児から高齢者まで、あらゆる世代の健康管理するためには、保健師の資格が有利になります。保健師も看護師の資格を有していることが受験条件となるので、看護師のスキルアップになります。
年々増え続ける糖尿病患者をケアするために、透析療法指導看護師の存在があります。透析室で働く看護師は必須なので、転職に有利で、異動にも対応できます。
日本ではまだあまり行なわれていない臓器移植の分野は、今後ますますニーズが高まる傾向にあります。海外の医療ドラマでお馴染みの臓器移植コーディネーター資格は、大病院で働いている看護師なら取得しておいて損はないでしょう。企業で産業看護師として働いている人は、サラリーマンやOLに人気のあるサプリメントについて専門知識を深めておくと、飲み合わせや効能をアドバイスすることができます。自分自身や同僚看護師の健康維持にも役立つサプリメントコーディネーターは、通信教育で学べるので、空き時間に勉強することができます。
専門資格が必要なわけではありませんが、一般病院とは異なる美容系の看護師(美容皮膚科や美容外科)の仕事も、お給料の面や勤務形態の良さで人気がありますね。
2015/01/19 09:42:19 |
認定看護師とは、高度な看護技術と知識を身につけた特定分野の看護師のことをいいます。年1回行なわれる試験に合格すると、認定看護師として5年間登録されます。認定看護の分野は、がん分野の看護では「がん化学療法」「がん性疼痛」「乳がん看護」「ホスピスケア」があり、救命分野の看護では「救急看護」「重症集中ケア」、新生児や小児分野の看護では「新生児集中ケア」「小児救急」、介護分野の看護では「認知症高齢者看護」「訪問看護」、腎臓・糖尿の分野では「糖尿病看護」「透析看護」が認定看護師として認定されています。その他の看護分野は、「手術」「不妊」「摂食・嚥下障害」「感染管理」「創傷・オストミー・失禁」とされていま...
2015/01/19 09:42:19 |
認定看護師は特定の分野に熟練した技術と看護知識を有している人をいいますが、専門看護師は、個人、家族、集団において高い水準で看護ケアができる看護師をいいます。認定看護師と同様に、実務経験が5年以上で、うち専門分野において3年以上の経験が受験条件になります。認定看護師と専門看護師の違いは微妙で難しい部分ですが、専門看護師は患者本人とその家族、地域医療との「調整」の役割を担います。認定看護師が医療現場にのみ従事する技術者であるのに対して、専門看護師は様々な人々の看護ケアと福祉を担当することになります。また、専門看護師は専門分野に特化した看護師であるため、ほとんど異動がありません。途中で他の科に興味を...
2015/01/19 09:42:19 |
健康管理が病気予防であることは基本ですが、病中病後の患者の栄養管理を専門に行なって適切なアドバイスをするのが「栄養サポートチーム専門療士」の資格です。これから、ますます増えることが予想される在宅療養の分野で特に役立つ資格といえます。サポートチームというからには、看護師だけではなく、薬剤師や栄養士、臨床検査技師、歯科衛生士の資格を有す人は受験することが出来ます。医療センターのような大病院でチームを構成していることが多いのが特徴ですが、メンバーの大半が看護師であることから、看護師のスキルアップに適した資格なのです。栄養管理といっても、相手は患者になるので、病状や症状によって、必要な栄養量は個々に異...
2015/01/19 09:42:19 |
がん看護専門看護師とは、現在10分野ある専門看護師の中の一つで、最も登録者が多い分野です。取得しやすいのではなく、日本人の死因の上位が「がん」になってから注目されるようになりました。がん病棟で勤務している看護師はもちろん、これから看護師になろうと思っている人全てに注目されています。日々、日本の医療技術は向上しており、癌も治る時代になりつつありますが、長年、延命治療を受けながら自分はいつ死ぬのだろうという恐怖や不安と戦っている患者もたくさん存在します。命の期限は患者本人だけではなく、周りの家族にも重くのしかかる問題です。余命を宣言されている場合も、そうでない場合も癌と向き合う家族にとっては大変な...
2015/01/19 09:35:19 |
家族支援専門看護師とは、2008年に認定された専門看護師の10分野の一つで最も新しいものです。患者だけではなく、看病をする家族のケアまでを行なう大変神経をつかう任務です。入院中は患者の身の回りのケアは看護師がサポートしていますが、家族としては申し訳ない気持ちから、毎日病室に通って世話を焼きます。入院して日が浅いうちは気力体力ともに十分ですが、入院が長引いてくれば肉体的にも精神的にも負担がかかってきます。そんな姿を見ている患者本人は、たとえ家族といえども迷惑をかけていると感じるようになり、双方にギクシャクした空気が流れてしまうことがあります。患者が突然ワガママになったというのは、こういった状況か...